金魚のルーツは、中国の長江流域。
その辺りでもっともポピュラーな魚は、銀色のフナだったそうだ。
それが約1600年前、ここで一匹の赤いフナが見つかった。
村人は赤いフナを神のつかいだと信じ、宮廷に献上する。
それから500年、代々宮廷に受け継がれてきた赤いフナの子孫がさらなる進化を遂げていく。
尾が二つに分かれ、一層華やかな姿に変わったのだそうだ。
人々はこれを、金運をもたらす魚、チンユイと名付けた。
金魚が、日本に渡来したのは室町時代。
江戸時代には、
すでに広く庶民にまで愛される存在になっていた。
これが金魚の歴史だそうだ。
絵の中の人物が覗き込んでいるのは、大きな焼き物の器。
現在のようにガラスの水槽が無かった時代、人々は常に金魚を上から鑑賞していた。
これを「上見(うわみ)」と言い、
中国で誕生して以来、金魚は「上見」にふさわさしい形に改良されてきたのだ。
おなじみのデメキンも、上から見たときのおもしろさを追求して改良された金魚。
飛び出した目が、中国の皇帝のシンボルである龍を彷彿とさせることから「龍晴(りゅうせい)」とよばれ、珍重されてきたそうだ。
そして左の画像だ。(今度はでかすぎるな)
これは、究極のデメキン頂天眼(ちょうてんがん)。
デメキンの目玉を上から見たいと考えて作られた金魚。
何代にも渡って、小さな穴を開けた瓶の中で育てられてきたため、こうなったそうだ。
・・・・
僕には金魚の良さはよく分からない。
この頂天眼などただの奇形魚にしか見えないし、どちらかというと気味が悪い。
そしてほぼ上しか見えないであろうその姿に深い憐みを感じてならない。
突然変異の赤いフナさえ現れなければ、
もしくは人間の手に侵されたのが運の尽きだったと思うしかないのであろうか。
1 件のコメント:
よく調べましたw
よくできました。合格!!
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