2008年11月23日

先入観をコントロールする

前回のエントリで先入観を捨てることの重要性を述べたのですが
今回は逆に先入観をうまくコントロールすることについてのエントリです。

以下の文を読んで頂きたい。(第一印象の先入観)

機密情報を扱う米国CIAの存在が今回のイラク戦争や同時多発テロで注目されて います。そのCIAの情報分析の基本は先入観を持たないことだと言われています。 一度ひとつの考えに囚われてしまうと、他の情報がまったく目に入らなくなり、 客観判断が難しくなるからだそうです。

それだけ人間は先入観で相手や出来事を見てしまいがちなのです。人間関係で は、一度悪い印象を持たれてしまうと、それを変えるのには多くの労力が必要 になります。私たちは一度悪い印象を持った相手を避けがちになります。 だから、特にビジネス現場では、自分の評判に気を使うとともに、初対面の方 に良い印象を与える注意が必要になります。 

どうでしょうか?

前回のエントリからもこの上の文からも、そしてあなた自身の経験からも先入観というものは人を判断するにあたって重要なファクターであることは異論はないでしょう。

ということは人が抱く先入観を逆手にとることが出来れば世の中を上手く乗りこなすことができるのではないでしょうか?

もしかしたら、あなたの大好きなあの子を振り向かせることができるかも。
もしかしたら、あの気難しい取引先の中年男性に興味を抱いてもらえるかも。

色々といいことが起こりそうな気がしませんか?
ではどうすれば先入観をコントロールできるのだろうか?

一番重要なのは相手の価値観を知ること。

相手はどんな国、どんな社会、どんな性別、どんな学校などと言った文化を持っているのか。
それを知らず相手の先入観をコントロールすることはできないでしょう。

要は相手が何が好きで何が嫌いか。
これを知っていることが相手の先入観をコントロールできるキーになる。

明日から身近な人の先入観をコントロールする所から試してみてはいかがでしょうか?

2008年11月22日

先入観を捨てること

どうも。
僕はディスカバリーチャンネルをこよなく愛しています。

その中でもサバイバルグルメという番組があるんだけど、
なかなかハードコアな内容で結構気に入ってます。

ベアという男が自然の中で生き延びるためにはどうすればいいかをレクチャーしてくれる番組なんだけど
何がハードコアってその内容。

ベアが連れていってくれるのは自然の台所。
もし目の前にあるものが自分の命を救うなら迷わず食べなければならない。
自然の中で生き延びるには、自分の先入観や偏見を捨てなければならないことを彼は知っているのだ。
ラクダの胃から出てきた液体やゾウの排泄物を口にし、カエルや7cmもあるカブトムシ、ヤギの生の睾丸など何でも食べなくては、サバイバルすることなどできないのだ。

ベアにとっては、ラクダのこぶにある脂肪さえもご馳走になる。

一時間のほとんどを顔をしかめていなければ見れないんだけど、
万が一僕も自然の中で生き抜いて行かなければならない状況になった時の為に見ておくことにしています。。

ベアはこの番組の中でよく先入観を捨てろと教えてくれる。(まぁ彼の言う先入観とはどんなグロテスクなものでも食べてしまえば同じだし生きて行かなければならないからしょうがないということなんだけど)

前置きが長くなったけど今日は先入観についてのエントリ。

先入観を捨てるというのは難しいですね。

長い間、同じ価値観の中で過ごしていると一つの考え方に染まってしまう。

異なる考え方をする人に対してすぐに反発を覚えるようになってしまう。

同じ国、同じ社会、同じ性別、同じ学校。各々がそれぞれの価値観を持っている。
社会に対して順応性の高い人間ほどその価値観に順応して生きようとするでしょう。

別にそれ自体は悪くない。

ただ、違う国、違う社会、違う性別、違う学校といった全く違った価値観を持った人間と接する時。
そんな人たちに意見を主張されたときに「それは違うやろ」という強い反感を抱くことがあるのならば
それはおそらく先入観という落とし穴にはまってしまっているのではないでしょうか。

そもそも面白いのが、「どうして自分の持っている価値観が絶対に正しいと言い切れるのか」
なぜ相手が間違っていると判断してしまうのか。その根拠は?

今までの教育や取り巻かれていた環境?
そんなものに何の信頼性かあるのだろうか?

もっとオープンマインドになれば、異なる意見を主張する人がいても先入観を抱くことなく、意見に耳を傾けられるのでは?

なぜこの人はこんな意味不明なことを言うんだ?どうしてそんな行動を取るんだ?
気になる。理解したい。

こういったことを積み重ねていけば、自分の価値観がどんどん増えていく。
価値観を増やすということはより多くの世の中を理解し、より多くの社会と繋がっていけるということではないか?

こんなにメリットばかりしか見えないものになぜ誰も取り組もうとしないのか?
恐らく辛い、痛い、しんどい、そして怖いからじゃないかな?

自分と同じ価値観を持つ組織の中にいるのは物凄く気持ちイイ。
そこから抜け出すということは丸腰で戦場へ挑むようなものなのかもしれない。

でももし真実を知りたいならば、成長したいならば、丸腰でも戦場に挑まなければならないのかもしれない。

倫理学者のジェームズ・レイチェルズは「真実を知りたければ心をオープンにしろ」と言ったそうな。

自分の考えと異なる意見を言う人がいても、すぐさま反発しない。

反発したくなったら、その根拠をじっくりと考える。


心をオープンに持つのだ。

2008年11月19日

クリエイティブな失敗

「一つ失敗すると一つ成功に近づくんだよ。」
これは僕が最後に受けた企業の最終面接で副社長さんに言われた言葉。
(落ちたけど)

ただ失敗をしてしまうという事はとても怖いことでもあれば、時にリスキーでもある。

しかし、僕は失敗こそが成功への近道だということを信じている。
というか失敗ばかりの人生なので信じたいと卑下してみたりね。

かのマクドナルドの創業者も三回ファーストフード店を立ち上げて三回倒産した後にマクドナルドで成功したらしいし。
(曖昧な記憶だけど)

そんなことを考えながらネットサーフィンをしているとあるブログに出会いました。
そこに失敗についての面白い記事があったので紹介したいと思います。

それは「15のクリエイティブな失敗プラス1」

Funny  Mistakes
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如何でしたか?

最後のスライドの皮肉っぷりがユーモア溢れていてGoodですね。

2008年11月11日

金魚の謎

どうも、先日友人と団欒をしていた際に
金魚には胃がない」ということを生まれて初めて知り衝撃を受けました、長谷川です。

あまりにも衝撃的だったので詳しく聞いていくと胃がないのは金魚だけではなく、フナ・コイ等のコイ科全般の特徴だそうな。

それじゃあ一体奴らはどうやって食べた餌を消化するんだ?
調べてみると奴らは胃の代わりに腸が胃の働きをしているらしい。

しかし腸しかないが故に、常に腹が空いてる状態らしい。
そんな常に腹が減ってる状態なのにも関わらず餌は一ヶ月ぐらい与えなくても死なないらしい。

謎すぎる・・・金魚・・・

ちなみに僕は金魚がもともとフナだったということも知らなかったんだけど
どうしてあの地味なフナが真赤な金魚になったのか。

目ん玉が飛び出してたり、赤かったり、黒かったり、
奇形みたいな身体をしているような謎な生物金魚に興味を抱いたわけだ。

そこで金魚の歴史を調べてみた。

金魚のルーツは、中国の長江流域。

その辺りでもっともポピュラーな魚は、銀色のフナだったそうだ。

それが約1600年前、ここで一匹の赤いフナが見つかった。


村人は赤いフナを神のつかいだと信じ、宮廷に献上する。

それから500年、代々宮廷に受け継がれてきた赤いフナの子孫がさらなる進化を遂げていく。

尾が二つに分かれ、一層華やかな姿に変わったのだそうだ。

人々はこれを、金運をもたらす魚、チンユイと名付けた。


金魚が、日本に渡来したのは室町時代。 

江戸時代には、

すでに広く庶民にまで愛される存在になっていた。


これが金魚の歴史だそうだ。


そしてここからが金魚のあの謎すぎる姿形を解き明かす文となる。
(ここまで読んでくれている人は一体どれだけいるのだろうか・・・)

左の絵を見ていただきたい。(小さくて見にくいが)

絵の中の人物が覗き込んでいるのは、大きな焼き物の器。

現在のようにガラスの水槽が無かった時代、人々は常に金魚を上から鑑賞していた。

これを「上見(うわみ)」と言い、

中国で誕生して以来、金魚は「上見」にふさわさしい形に改良されてきたのだ。



おなじみのデメキンも、上から見たときのおもしろさを追求して改良された金魚。

飛び出した目が、中国の皇帝のシンボルである龍を彷彿とさせることから「龍晴(りゅうせい)」とよばれ、珍重されてきたそうだ。

 

そして左の画像だ。(今度はでかすぎるな)

これは、究極のデメキン頂天眼(ちょうてんがん)。
デメキンの目玉を上から見たいと考えて作られた金魚。


何代にも渡って、小さな穴を開けた瓶の中で育てられてきたため、こうなったそうだ。



・・・・


僕には金魚の良さはよく分からない。

この頂天眼などただの奇形魚にしか見えないし、どちらかというと気味が悪い。


そしてほぼ上しか見えないであろうその姿に深い憐みを感じてならない。


突然変異の赤いフナさえ現れなければ、

もしくは人間の手に侵されたのが運の尽きだったと思うしかないのであろうか。



2008年11月6日

コミュニケーションをデザインするための本

「コミュニケーションをデザインするための本」という本を読みました。

僕は広告業界に携わる人間ではないですが、この本はとても面白かった。
広告業界に興味を持っている就活生は読んでおいて損のない本だと思います。
というか読んでください。

少し紹介させて頂きますが、この良さは読まないと分からないと思うので是非買ってじっくり読んでください。

著者の岸勇希さんは電通で「コミュニケーション・デザイナー」という役職をおり、
自ら手がけた事例をベースにコミュニケーションデザインとはなんぞやと紹介してくれています。(永谷園の「ミス冷え知らず」や、ワールド通商「求む天才」、フマキラーの「一発命虫キャンペーン」など

この本は4つの章から構成されていて

第1章では、コミュニケーション・デザインが求められるようになった背景ともいえる、広告業界の今について分かりやすく解説しています。

第2章は、著者が携わった7つの事例を解説した事例集です。単にキャンペーンの概要紹介ではなく、クライアントから提示された課題の内容から、プランニング時の思考プロセスに至るまで、かなり具体的かつ詳細に紹介しているドキュメンタリーです。

第3章は、実例を通じて体系化されたプランニング・プロセスやコミュニケーション・デザインの原則などをまとめています。コミュニケーション・デザインのノウハウの詰まった章です。

第4章は、著者が現在チャレンジしている最先端の切り口について紹介しています。広告の最先端を垣間見て下さい。

以下は僕が気になった部分。

更にこの本で僕が一番おもしれー!!となったのが第3章
コミュニケーション・デザインとはなんぞやだけではなくそのプランニング・プロセスまで詳しく書いてくれています。

⇒ソーシャルインサイトとクライアントインサイト
(『思い込まない。自分の肌感覚を疑う。自分の肌感覚をインサイトで検証』
例として、女子高生はケータイ依存症であるというのは思い込みで、実際は、過半数の女子高生はケータイを忘れても取りに戻らないという例を出しています。)

⇒ゴールデザイン(『誰をどうしたくて、その為に何をすべきかを考える』つまり、広告キャンペーンというと、条件反射的にテレビCM案やWEBサイトの企画を考えてしまうが、『誰が、どのような状態になっていることで課題が解決されるのかというゴールイメージから逆算して考えるようにしている』)

⇒ターゲットインサイイトの徹底把握(誰にどうコミュニケーションを取るのか、ターゲットの選定からコミュニケーションの方向性を規定する)
⇒キーアイディア(コアアイディア)の開発
⇒クリエイティブ+メディアプランニング
⇒キャンペーンプランニング
⇒チューニング
⇒リザルト

というのがコミュニケーションデザインのプランニングプロセス。

この本に書いてあることは広告業界だけでしか適応できないような狭いモノではないと思う。

コミュニケーションというのは僕たちに欠かすことのできない能力であり、それをデザインするにはどうすればいいのか。

そういう見方で読むのも面白いかもしれません。

最後に気になった部分の抜粋を紹介して終わりにします。

・例えばクライアントから「傘が欲しい」と言われれば、一生懸命「最高の傘」を用意すると思います。一流になればなるほど、徹底的に優れた傘を用意するでしょう。しかしそれゆえに、本当は「濡れたくない」という、本質的な課題にあえて触れないようにしたりします。なぜなら「傘が欲しい」とオーダーされているからです。本質に立ち戻れば「雨の降らない時間を教えてあげてはどうだろう?」「地下道をつくってあげれば、絶対濡れないよね?」と、傘よりも適切な方法を思いつくこともあるわけです。

・誰をどうしたいのか、その為にはどうすればいいのか。

・コミュニケーション・デザインでは、本質かつ正論と徹底的に向き合うスタンスでプランニングを行います。

・“思い込まず、自分の肌感覚を疑っていく”。この視点が今、極めて重要なのです。

・コミュニケーション・デザイナーには、鋭い肌感覚とともに客観的データを読み解く力、そして今の空気を正しく読み取る力が必要とされるのです。

・クライアントから提示される課題に対して「なぜそのような課題になったのか」、また「その課題に応えることで本当にクライアントの求める成果をだせるのか」について改めて考えることも私たちの大切な仕事になってきています。つまり、オリエンテーションを疑ってかかるということです。少なくともクライアント以上に世の中のことを知る努力をして然るべきであり、そういった知見からクライアントの課題の本質を見極める能力が「クライアント・インサイト」なのです。

・最も大切なのが、テレビCMやWEBといったメディア(手段)から考えないということです。私は広告コミュニケーションを展開した後、誰が、どのような状態になっていることで課題が解決されるのかというゴール・イメージから逆算して考えるようにしています。

・仕組みでなく気持ちをデザインする。

・最終的に“人が動く感じ”がコミュニケーション・デザインにとって一番大切なことであり、厳密に定義しなかったのも、人それぞれのやり方、考え方があってしかるべきだと思うからです。

・「圧倒的に“面白い”モノ(情報)」。これこそ、私がいま強く興味を持っているものです。時間争奪戦が激化し、広告は今まで以上にコンテンツに近づいていかざるを得なくなってきていると思います。

・コミュニケーション・デザインに一番大切なことは情熱